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年間被爆限度量から元からある自然放射線を考慮して検討してみる [健康]

※計算間違いがあったので書き直しました。

3.11から数ヶ月が経ちました。
1年はあっという間に過ぎてしまうでしょう。

ホットスポットも見つかっています。
変なところから原発と関係ないビンも見つかっていますが・・・
個人で線量計を持ち歩いている人も増えてきました。

まず、3.11以前の自然放射線量はどうであったか、これを確認せねば始まりません。

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この2つの図は、地質学的に見た自然放射線強度を示した物です。
地域的に放射線量に差があることは以前から知られていて、たとえば花崗岩が多い場所は線量も高いという話があります。

白黒の方は関東以西を切り出した物で、県単位で数値化したものです。こちらのほうが見やすいですね。
これによると、東京は0.036μGy/hとなっています。
良く聞く単位のSv/hと、ここで使われているGy/hの間には、「1Gy/h=0.8Sv/h」という換算式があります。便宜的に近似して1Gy/h=1Sv/hとしている例が多いですが、ここでは1Gy/h=0.8Sv/hを使って、東京は0.045μSv/hとします。

「0.045μSv/h」これが、東京での通常時の被爆率です。

さて、年間に被爆しても問題ないと言われているのは1mSvです。
これは1時間当たりの線量率に換算すると、0.114μSv/hになります。

自宅がある町田市の実測値は0.07μSv/hでした。(DoseRAE2による実測値)
職場も似たような数値でした。(ただし、屋外は0.09μSv/h程度と多少高い)

ここでは、生活圏での線量率は「0.07μSv/h」とします。

自然放射線が0.045μSv/h、現在の空間線量が0.07Sv/hですので、その差は0.025μSv/hです。
この0.025μSv/hが原発由来なので、これが1年にどれくらい蓄積するかで評価します。
計算してみると、0.025μSv/h×24時間×365日=219μSvになりました。これが福1からの外部被爆になります。
1mSvには800μSv弱の余裕があるので、ここでの生活は今のところ心配なさそうです。

さて、年間被爆許容量の1mSvは、1時間当たりに直すと0.115μSv/hです。
これに東京の自然放射線率0.045μSv/hを足すと0.160μSv/h。
ようするに、実測の線量率が0.160μSv/hあったら、東京の場合ですが、住んでいるだけで自然放射線以外の人工放射線被曝が年間1mSvに達することになります。

首都圏では似たような自然放射線量なので、首都圏で実測値が0.160μSv/h以上ある場所に住んでいる人は、なんらかの行動を考える必要があるかもしれません。
現在の空間放射線から元からある自然放射線を引いた値が、年間1mSvになる場所では生活を続けると危険と言うことです。幸いにも、ここ町田市と職場のある品川区では大きな問題はなさそうです。

気をつけないとならないのは食べ物ですね。
騙しまくって隠しまくっているので、どの食材にどれだけ放射性物質が紛れているかは全くわかりません。
東北で捕獲した魚介類を関西の漁港で水揚げしたりする場合もあるそうです。この場合、関西の漁港の名前で流通するとか。
ちなみに、とある話では、政府が言っている食べ物に許される「暫定基準値500Bq/kg」という値は、非常時※での許容上限との事です。この数字、、正直どういう事かと思います。確かに日本は非常事態ですが。
※500Bq/kgという汚染レベルは、全面核戦争が起きたときに餓死を防ぐために食べる食物の汚染レベル限界を示しており、仮に放射性セシウムが500Bq/kgの濃度で含まれている食事を3年間ずっと食べ続けたとすると致死量に達するとのことです。国際基準だそうです。

自分の身は自分で守らねばならない現状。
まさか、線量計を自作したり持ち歩いたりすることになるとは思ってもいませんでした。
食べ物だけは簡単に測れないので困っています。


さて、私が基準器として手に入れたRAE Systems社のDoseRAE2ですが、これは放射線測定器(サーベイメーター)ではなく個人線量計(ドシメーター=被曝量計)です。サーベイメーターとは違いますから、線量が高い場所低い場所を探すような用途で作られた物ではありません。しかし、定点で十分時間を掛けて測定してやれば、その場所の線量をきちっと測ることは可能です。
国民生活センターが安価に入手できる線量系の比較をやりました。この中にDoseRAE2が含まれていましたが、サンプル数、比較方法共に「評価に値しない」という意見が多数出ているようです。RAE社でも声明を出していて、そのデータを見ると、十分な精度を持っていると私は評価しました。
このDoseRAE2は輸入品であれば32800円で手に入ります。国内の正規代理店経由で買うと59800円です。この差は日本語マニュアル・日本語ソフト・サポートです。英語が問題ないなら輸入品で十分でしょう。ただし、壊れたりしたときは覚悟が必要ですが。
小型軽量でシンチレーター式の中ではDoseRAE2は飛び抜けたコストパフォーマンスだと思っています。悩んでいるなら、とりあえずこれを買っとけと言うでしょう。

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