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非常通信がゴッコになりつつある [アマチュア無線]

震災発生直後から非常通信周波数を聞いている。
必要としている人がいるので、USTREAMでのネット中継も継続している。

しかしどうだ、非常通信が非常通信になっていないと思う。
これは聞いている局は皆そう感じていると思う。

何がおかしいか?

現状、JA1RL(JARL本局:東京都の巣鴨)が中心となっていて、短波の伝搬特性の関係から、東北からの電波を受けにくいときのサポートとしてJA3RL(大阪のJARL局)、そしてボランティアハムが数名バックアップをしている。
各地に散らばっているのは、短波帯の電波伝搬の特性からきている。近ければ聞こえるというわけでもない。

この非常通信ネットワークの目的はただ一つ。
インフラが切れてしまった東北の被災地と、それをフォローする関東以西との回線設定だ。
東北方面からの情報を受け、それを関東以西で受け取って対応をする。
たとえば、特定の被災地の状況や、どこそこの避難所がいっぱいだが、転送するにも連絡手段が無いとか。
そういう、連絡したくてもできない(手段が失われている)所との連絡設定をアマチュア無線がバックアップする。

ようするに、関東以西の非常通信局は、東北からの通報電波を耳を澄ませて待ち、いつ呼びかけがあってもすぐに応答できる体制にしておくのが基本だ。必要なとき以外は電波を出すべきじゃない。いつ呼ばれるか判らないのだから。
たとえば、被災地にいる親戚からの電話を待っているとき、ヒマだからといって、他の友達連中に電話かけまくる人って居ないでしょ。その間、もし先方から呼び出しがあっても繋がらないのですから。そういうことなのです。

確かにずっと待機しているのはツライ。何もしないほど辛い物は無い。
しかし、非常通信なので、いつ呼ばれるか判らず、ずっと聞いていなくてはならない。
プロの通信局ではあたりまえの行為だが、それを仕事としていない、しゃべるのが楽しみのアマチュアには辛い事だ。

ただし、通信路が確保できていることを被災地に伝える事は必要だ。ずっと黙っているのにも揉んだ有る。とはいえ、常に通信している(しゃべってる)必要は無く、10分おきとかに「こちらはJA1RL JARL非常通信局 受信待機中です」とIDをアナウンスしていればよい。これもマイク握って毎回定時に声だしているのは大変でしょうから、それなら文明の利器であるボイスキーヤーという物を使えば、自動で送出することだって簡単にできるのだ。一定周期もできるし、ボタン押して録音音声を再生することもできる。コンテストが好きな人は必ず持っている機器だし、秋葉に行けばお持ち帰りできる物だ。しかし、こういうのは使っていないっぽい。

さて、この非常通信周波数を聞いていると、特に関西のサポート局が、本人は一生懸命なんだろうけど、思いっきり空気を(統制=コントロール)おかしくしていると言わざるを得ない。お山の大将なのだろうか。自分中心に集団を動かしている状態が好きなようで、余計な送信はするわ、用もないのに呼び出しをするわで、電波の無駄遣いとしか思えない行為をずっとやっている。確かにすばらしい設備を持っているようで、通信サポートとしての役割はできているときもあるようだが。ごくたまに。

非常通信は冗長ではNGだと思う。
きちんと統制して、必要な情報は即座に拾い上げ、不要な情報は入ってこないようにするのが基本だと思う。
そんないい加減なオペレーションをしているもんだから、電話やインターネットが確実に使える人同士なのに、わざわざ不安定な無線を使っての連らくが頻発しているのが現実だ。その間に、被災地から緊急連絡があったらきちんと拾い上げられるのだろうか?無線は最後の手段。他の通常手段があるのであれば、基本的にそちらを使うべきなのだ。
酷いことに、こういうJA1RL等は珍しい局(滅多に電波を出さない)なので、興味本位で用もなしに呼んでくる局もいる。シグナルレポート交換だけしたいとか、全く関係ないのに自分の名前や住所を言ったりと、時間と電波資源の無駄遣いを助長させている一般局がとても増えているのだ。こんな運用をしているから、妨害を受けたり、罵声を浴びせられたりするというのが、大の大人なのだから理解できないはずはないと思うのだが・・・

このような大災害が起きたのは想定外。だから、何をやるにもうまくいかないのは当然だ。しかも、我々はアマチュア、つまり素人。しかし、うまくいかないのと、勘違いしているのは全然違う。

この非常通信ネットワークが後に歴史に残る功績を挙げてくれればよいのだが・・・
がんばっている人も沢山いるんだけど・・・ 引っかき回され続けたら、そのうちみんなサジ投げちゃうよ。


お山の大将さんよ、みんな知っているんだよ。
あなたが100W出力の免許しかないのに、KWクラスのアンプを使っているのを。
電波の強さ、マイクに混入するカチンというリレーの音。どう考えても100Wの電波(設備)じゃない。
大出力アンプを使うと独特な雰囲気をだすのを、あなたも知っているはずだ。
しかも非常通信を良いことに、ナンデモアリと勘違いしていないかい? 今、KW出す必要はあるか?
相手は出せても100W、50W以下の設備からこちらを呼んでいるんだよ。相手と同じ出力を出せば、こちらの声は相手にも同じように聞こえるはずだ。それよりも少し強めの電波を出せれば十分だ。相手に受信で苦労させない為の+αがあれば良い。

それと、電波法74条は総務大臣が言わなきゃ発効されない。
我々がどう解釈しようが、それを有効化できるのは総務大臣一人。
勝手な解釈をして運用していると、あとでしっぺ返しが来ますよ。
眠いなら寝なさい。あなたには枝野さんのような使命はないのだから。

本当に必要なのは何?
本当に必要とされているのは誰?

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JH3HGI

おはようございます。
MyShackから来てブログ、拝見しました。

私も仕事の合間に時々7030をワッチしていますが、全く仰ることに同感です。

>> お山の大将さんよ、みんな知っているんだよ。
>> あなたが100W出力の免許しかないのに、KWクラスのアンプを使っているのを。

この局、分かります、「WK県H市」の局ですね、
送信に入る時のあの音、まさにkW級のアンプの音ですね。

聞いておられたかもしれませんが、先日、この局、しばらく離れてから再度ワッチに入る、と言ったとき、それまで代理でコントロールしていた局から「では引き継ぎます」と言われて、「ちょっと待って!いまプリン食べているから」だと!!(怒)
思わず「アホなこと言うな」と心の中で叫びました。

by JH3HGI (2011-03-19 06:22) 

tuho661

なぜ彼の知り合いの局は注意してあげないのでしょうか。
「あなたが一番の妨害局だ」とはっきり伝えるべきです。
RL局も、「簡潔に」「それは今必要な通信ですか?」などと厳しく言えばいいのに、延々と挨拶や自己紹介を許しています。
初期の頃、無音になると妨害局が出て来て喚いていたので、黙ってワッチすることに不安を感じるのでしょうか。間を埋めるような意味のない交信が多すぎます。
当局は20m以下にでられるアンテナが無いので聞いているだけですが、非常に歯がゆいです。
あからさまな妨害に対しても、どれだけの局が通報したのでしょうか?
私が14日に通報したとき、「それは初耳です」と言われました。

当局は貧弱な設備で2m~20mのワッチを続けていますが、RL局やビッグガン各局はそれらのバンドをワッチしているのでしょうか?
JARLに問い合わせても回答はありません。3.5と7だけに注目されていて、現地のモービル局や簡易な移動局から発信されやすいバンドが無視されているような気がしてなりません。


by tuho661 (2011-03-19 11:27) 

HS0/JE1BKC濱

USTREAMで聴いていたのですが、「地震関連の情報をお持ちの方・・・」って呼びかけが不思議ですね。
7030聴いているより、NHKのラジオ聴いているほうが有益じゃないのか?

官公庁、被災者含めて誰も当てにしていない通信。

結局、非常通信とは言っても、「何を、どう伝えるのか」を何も考えていないと、こんなもんなんでしょうね。
by HS0/JE1BKC濱 (2011-03-19 18:56) 

sawada

tuho661さん。
彼の知り合いも同じ穴のムジナなのかもしれません。
妨害もひどいですね。先日少し聞いてみたところ、関西のラジオをかぶせているのが居ました。
災害関連の交信に妨害をかけるなんて、たとえそれが下手なOPだろうが、違法行為(オーバーパワー等)でやっていようが、妨害をかけるのは最低だと思います。それこそ、クソOPで以下ですね。

濱ちゃん、お久しぶり。
そちらでもUSTで聞けたのですね。
そう、内容がね・・・ 「地震関連の情報をお持ちの方・・・」って呼びかけはべつに良いんじゃないかと。どうアナウンスするかは難しいですが、JA1RLが情報を提供するわけじゃないので分かりやすくて良いかもと思います。先日まではこのようなアナウンスじゃなかったので、電話もメールも通じるはずの局が、7の状況を知りたくてJA1RLを呼び出していたりと、まったくもって無意味な交信が多かったですので。

多少なりとも役に立っている部分もあるみたいですけど。


適切な運用方法の提案等を書いて、JA1RLにはメールしました。
それから運用スタイルが変わったので、メールは読んでいただけたと思っています。偶然かもしれませんが。
IDを出す間隔や、常に電波を出してしゃべり続けるのはかえって良くない等を書きました。

by sawada (2011-03-20 23:28) 

tadfab4

わが家のベランダアンテナじゃ限界も見えたので ワッチもそこそこにしましたが、聴いていて 確かに無駄な通信が多過ぎます。まるで 昔のメーターのチャンネル確保みたいにね。おっしゃる通り 業務通信的に徹っすればいいんです、非常通信なんだから。でも、何か喋らないといけないと思うんでしょうね?悲しい性です、可哀想な人達です。通常の通信手段が復旧したなら 直ちに非常通信は引き上げるべきです。アマチュアに限らず ここぞとばかりに目立つ事は 恥ずかしい事なんじゃないでしょうかね?
by tadfab4 (2011-03-26 08:09) 

miyagi ba102

今、JARLは実績作りに必死になっていると私は見ています。

非常通信らしき活動を行ってアマチュア無線の災害時の有用性をここぞとばかりにアピールをし今後日本のアマチュア無線の必要性でも訴え掛けようとでもしているのかと思っています。

私は宮城県仙台市在住のひとつのアマチュア家として被災当日から2日目、3日目と三夜連続して夕刻~深夜の時間帯にV/U帯のFMにて市内を一望出来る高台へPC用非常電源を車に積み込んで通いつめ、国民の生命・財産・安全の確保の為、停電や通信ラインの切断、携帯電話のつながらない中、早々より非常通信手段の確保と情報収集などを目的に緊急の移動運用を行いました。

その結果、津波によって高台に避難して取り残されたモービル局、自宅は無事だが周りの道路が寸断されて身動きが取れない局、余震が怖くて車で寝泊まりしている局、福島県南相馬の福島第一原発方面の局などとQSOをしながら情報の共有を行いました。

しかし、実際に非常通信を行っていた局や救助要請・緊急の連絡要請など本来の非常通信に該当する交信を傍受またわ依頼されることは有りませんでした。

4日目以降は電気が回復して携帯電話などもかなり使える状態まで復旧してきた為、車のガソリン温存の必要性(原発放射能より遠方へ避難する可能性を考慮)もあり移動運用を停止しました。

2日目に宮城県庁と宮城県警察本部へ実際に出向いて「アマチュア無線で非常通信に対応する等やっているのか?」と係員へ訪ねたり庁舎の周辺でメインチャンネルなどで「災害対策本部など聞いていますか?」と呼び掛けを行いましたが応答や活動の実態を認識することは有りませんでした。

停電の3日間430MHzレピーターは正常に稼働を続けていましたがこちらもほとんどがローカル局の近況報告程度の交信内容で非常通信に該当するような交信は確認できませんでした。

非常通信とは、他に連絡する手段が無い状態で行われる生命・財産・安全の確保に急を要する無線通信であるはずですから、一週間も経過しライフラインの半分近くが復旧していきている中で無線機の確保だの避難所へ配るなど行ったとしても意味は有りません。

一般の市民も準備不足からラジオや懐中電灯をも持ち合わせが無い状態で最初の数日間、大停電の中すごした人もいた状態ですから、電源が確保出来ず無線運用が出来なかった局、避難するのに必死で無線機のことなど考えられなかった局、津波で無線設備ごと消失した局などが大多数だったようです。

警察・消防・医師会・災害ボランティアなどの社団局が存在していたにも関わらずこの大災害の中では全く機能していませんでした。
はっきり言ってアマチュア無線どころではなかったということでしょう。

通信のインフラは停電解消と同時にインターネットを始め携帯電話も移動基地局車などの被災地への展開の効果もあり数日後には無線の必要が無いまでに回復しました。

今回、一部HF帯の非常用周波数で県外局に向けてレポートを行ったアマチュア局がいたようですが何の約に立つのか理解出来ませんでした。
被災地の状況はマスコミの報道ヘリによる映像で一目瞭然でしたし県外の遠方局に仮に救助要請の仲介をお願いしたとしても。現地直近の関係機関に通報出来る有線通信状況では有りませんでした。

今回の規模の災害時では救助を要する現場のアマチュア局と関係機関へ駆け込み通報が出来るアマチュア局とで交信が成立し初めて非常通信が成立する状況だったと考えています。

現代の災害ではその直後より防災ヘリなどがすぐに全国から被災地へ集まり、警察・海上保安庁・自衛隊・報道関係などの航空機もすぐに上空に上がりますのでVHFエアバンド用携帯無線機でも普段より準備しておいて直接災害偵察に来た上空の航空機へ救助を要請した方がアマチュア無線の非常通信手段を期待するよりも確実で現実的な手段だと思います。

アマチュア無線は平時の娯楽と考えるべきです。
by miyagi ba102 (2011-04-02 01:01) 

アマチュア無線家

カリフォルニア州の にすんでいる アマチュア無線家 ですが。 アマチュア無線、特にかなりの訓練をつんでいていないと、いざ非常時に訓練なしで非常通信をこなすのは難しいでしょうね。 また、アマチュア無線では訓練ができている人と訓練をまったくしたことがない人が混ざっているので。 混乱は避けられないでしょうね。 アメリカの方では EMT、警察予備隊、Search and Rescue などのボリンチアー の人たちは 無償でも ある程度 束縛があり (たとえば指令があれば出動しなければいけない、指令に背く、無視する場合は刑法で裁かれ、ほとんど給料をもらっている人と同じくらいの束縛があります) 、通信は自分で指定された業務用の無線機を買って、警察、消防で使う周波数を使って、 無償で自分の車を使って指示に従う必要があります。 その人たちは身分証明書をもっていて、また車の ナンバー プレートも特別な物を持っている場合がおおいです。 このように志願兵のようにある程度束縛があり、訓練をつんでいないと混乱がおきたりするでしょうね。 アマチュア無線は趣味ですので、別の非常時のための通信関係のボランチアの設定をする必要があるのでは。 その訓練をされて、ある程度法的に束縛がある人たちが自宅に非常時用の無線機を持ち、非常用のバッテリー、非常用じでも使える車などをもっていると、いざというとき頼りになる行動ができるでしょう。
by アマチュア無線家 (2011-06-19 15:48) 

通行人

谷間で人が落ちたとかと言う規模の小さなもの?でなく広範囲に災害が起こっている時の情報伝達は、情報内容を含めた訓練が必要でしょう。
そう言った意味で今後の研究課題かと思います。
 私は法第五十二条 の四はボランティア(国家関与ではなく)として非常通信の実施を否定しているものではないと思います。(法第八十条の報告は必要)

もしこれが違法な通信であれば同じく法第八十条で報告されたらいかがかと思います。


by 通行人 (2011-07-17 01:04) 

kaz

自分もそう思います。
結局最悪の状況を想定して訓練していないんですよね
特にHF帯はそんな印象を受けました。
被災した場合満足にアンテナもマッチングが取れていなくかつ電源もあり合わせ、
無線機も下手をすれば5Wの出力しか出せないかもしれません。
でもロールコールはキー局含め各局いつもの恵まれた環境でやられているみたいですし、結局ごっこ遊びの域を出てないなと思いました。
自分も以前は非常通信についてはありと思っていた方ですが、
これでは正直いらないんじゃないの?と最近は思っています。
by kaz (2015-03-14 10:59) 

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