HAYABUSA - Back to the Earth - ＠山梨県立科学館

山梨県立科学館に行ってきました。

お目当てはもちろん、これ。



4k4kのフルサイズの全天映像で見られるとのことで、山梨まで足を運びました。


これが「MEGASTAR-ⅡA kaisei」とい光学式プラネタリウム。
1500万個の星を投影できるそうです。


メガスターの後ろに設置されているのは通常の大型プロジェクター。って、これは4k2kかな？
※4k2.4kで、前方を投影しているプロジェクター


そしてこれがHAYABUSAを上映した4k4kプロジェクター。
魚眼レンズなんですね。半球状のレンズが天井を向いています。
※これも4k2.4kで、後ろ半分を投影しているプロジェクター。

この4k4kプロジェクター。Webを調べてみるとこんな情報がありました。

さて、ここに来る前に、プレアデスシステムの関係者から、HAYABUSAの画質がスゴイことになってると聞いていました。新システムでは、なんと無圧縮画像を最新のプロジェクター（SH4）で映し出します。通常は、mpeg2などに圧縮するので、どうしてもブロックノイズ等が眼についてしまうのですが、それがまったく無くなる訳です。全天を2台のプロジェクターでカバーしますが、それぞれに1TBのハードディスクを24台、レイド0で繋いだ巨大なストレージが繋がっています。この24Tbのセットが6台ありました。

※訂正
メガスターの前方と後方にあるプロジェクターは同じもので、どちらも4k2.4kだそうです。
この2台を使って4k4kの全天映像を作っているとのこと。（GLBさん、TKS）

非圧縮ですってよ。
1TB×24台＝24TBのストレージ。こいつが6セット。
プロジェクターはSH4というやつらしいのですが、これは何処のドイツなのでしょうね。
4k2kならSONYのSXRDを見たことがあるのですが。
JVCのDLA-SH4を2台で4k4kなのかな・・・　※正解

それにしても4k4kを非圧縮って、階調12ビット60Pとして単純計算で約35Gbps。
24Pでも14Gbpsですか。HDMI×4で足りるのだろうか。


もう、ド迫力なんてもんじゃありません。
これだけでかく投影してもアラもボケも感じない解像感。
すごいインパクトでした。

内容も良かったです。
ただ、事前学習が過ぎたせいか、ちょっと物足りなさを感じました。
※この点、誤解があるといけないので補足。もっとマニアックでアカデミックだと思ってました。
映像クオリティは想像を絶する物でした。全天に広がる迫力、CGのカメラワーク、解像感・・・　どれをとってもグウのネも出ません。高解像度映像はHDCAMまでは見たことがあるのですが、4k4k非圧縮はこれほどおクオリティを維持できる物なのかと感激しました。しかもドームスクリーンの補正（ゆがみ補正）もかなり大変じゃないかと思ったり。
物足りなさを感じたのはストーリー。出てくると期待していたシーンが無かったりと、「祈り」で目頭が熱くなったシーンが出てこなかった部分です。

http://spaceinfo.jaxa.jp/hayabusa/
ここで見られる「祈り」が非常に良くできていて、この内容とほぼ同じものが上映されるものだと思っていました。このコンテンツと比べると、かなりはしょられた感じを受けました。26分バージョンではなかったはずなのですけど。
※BDを注文してあるので、届いたらもう一度ゆっくり見る予定。


最後に。
子供には難しいですね。うちの6才の娘は、「難しかったけど、すごくかっこよかった」と、静かに最後まで見ていました。
後ろに小学生の男女と親が座っていました。子供は飽きてシートバックを蹴ったりと散々でした。私の隣に座らせた娘（小さいのでシートバックが戻ってしまう）のシートバックを腕で押さえていたのですが、それを後ろから払いのけられたり。当然ですが、腕はシートバックより上に出していません。隙間から見えたのでしょうが、親はどういうしつけしているんだと、気分が最高に悪くなりました。大声出して怒鳴りたくなりましたが、そこは大人の心でぐっと我慢して映像に感情移入するよう努めました。
他にも、館内を走り回って人の足を踏んでも知らん顔のファミリーとか。マナーがひどい連中が多かったのが、今回の最大の不満でした。もう一度ゆっくり見に行きたいです。

コメント 9

リゾナーレと書かれていたので、見に行かれたのかな?と思ってました。
プロジェクタは、前方の物でドームの後方半分に、"通常の"といわれているもので前方半分の映像を映しています。
どちらも、JVCの4Kx2.4Kのプロジェクタです。
by JN1GLB (2010-06-07 22:59) 

おっと、本文修正中にコメントをいただきました。
一度書いてからいろいろ調べて、JVCの4k2kを2台というところに行き着きました。
2台で4k4kなのですね。納得。

映像もすごかったのですが、システムを見たくて見たくて仕方ありませんでした。さすがにコンソールまで見学させてくれるのは無かったです。あたりまえですが。

行った甲斐がありました。
by sawada (2010-06-07 23:08) 

コンソールの様子は、プレアデス関係者のblogにありますよ
http://haru-k.blog.ocn.ne.jp/blog/2010/05/post_300a.html

by JN1GLB (2010-06-08 10:02) 

さすが、目の付け所がsawadaさんらしいですね。
僕も山梨で見て勝手に感動してたんですが、sawadaさんのお眼鏡にもかなうクオリティだったということでなんだかホッとしました（笑）。
by Ｍさる (2010-06-08 11:41) 

GLBさん、FB Info TKS。
コンソールはとてもシンプルですね。
バックヤードのストレージはすごいことになっているようですが。
いつもジャスピンな情報ありがとうございます。

Mさるさん。
スバラシイ映像でした。
これはなかなか体験できないです。
非圧縮を使った理由もだんだん見えてきました。
あれだけ細かく動きがあると、MPEGでは破綻してしまうでしょうし、一瞬のボケとかも出てしまいますからね。こういうところに力業（チカラワザ）を使うのは十分アリでしょう。

さらにいくつかの謎が出ています。
・データのバックアップはどうしているのだろうか？
　バックアップはストレージセットの予備を作っておく事かな？
・コンテンツはどうやってストレージに入れたのだろうか？
　CGソフトの出力をダイレクトにアレイに流し込んだのかな？
・RAIDコントロラーで、そこまででかい（CH数）のってあるか？
　ALTERAで作ったのかな？
・プロジェクターはHDMI接続っぽいけど、何本で何m引っ張っているのかな？
　2本ずつで足りるか？　ケーブルディレイも関係あるか？
・キセノンランプの寿命って短いんだよね
・ SONYのSXRD（明るい）を使わなかったのはHD-SDIがネックだったのだろうか？

とまあ、マニアックな疑問が満載です。
詳しい取材レポートがあれば読んでみたいです。

さて、いよいよ今週末ですね。
はやぶさは再突入で溶解消滅します。とても残念ですがそれが使命。
ところで、Twitterでつぶやいているhayabusakunは、再突入の時にどんなつぶやきをするのだろうか？
　「だんだん暑くなってきた」
　「羽（ソーラーパドル）が飛んじゃった」
　「意識が薄らいできたよ」
　「さ　よ　　う　　　な　　　　　ら」
　「・・・－・－　　・　　　　　　　　　　・」　かな。

最後は無いか。（笑）

by sawada (2010-06-08 13:06) 

「・・・－・－　　・　　　　　　　　　　・」、いいですね。
なんか、情感が伝わってくるというか...(既にアヤシイ人モード)

謎については、webmaster宛てにしたためさせて頂きました。
by JN1GLB (2010-06-08 21:51) 

はやぶさ・・・
自分は個人的に
「どんな風に故障しているのか」
実際に見てみたいなぁ・・・
燃え尽きてしまうのか・・・
もったいないなぁ・・・
せっかくの貴重な教材だと思うのだけど。
by JKR/ROY (2010-06-09 00:05) 

今回は再突入しかカプセル帰還の手段がないらしいけど、考えてみれば衛星を回収する話って聞いたことないね。高速飛行しているのを捕まえるのは容易じゃない訳だが、そのうち、付きにでも着陸させて回収できるようになるかも。hayabusaはタッチダウンに成功しているから、今後に期待ですね。
本来、hayabusaは、カプセル放出後に軌道を変えて別の旅に出る予定だったんだよね。故障でできなくなったそうで。
帰ってこれるだけでも奇跡的だそうで。

by sawada (2010-06-09 07:41) 

GLBさん。
CLより[VA]ですよね。[SK]と解釈するとそのまんまだし。
受信できるわけ無いけど、hayabusa最後のビーコンを聞いてみたいですね。

by sawada (2010-06-09 07:46)