D-STARを取り入れて1ヶ月 [アマチュア無線]
ID-800Dを導入して1ヶ月ほど経ちます。
その後ID-80も入手しました。
この1ヶ月、ワッチしたり実際にQSOしたりした感想を書いてみたいと思います。
かなり辛口になりますが、素直に感じたままを。
■音質について
「デジタルなので音がよい」と言われていますが、やはり圧縮音声。しかも、携帯電話などに使われているように「会話音声に特化した圧縮アルゴリズム」が使われているので、普通のFMと比べて違和感を感じました。確かにノイズが無く、信号強度があるれべるを超えていれば通信は安定しています。しかしながら、音質はというと、はっきり言って「携帯電話のauの方が全然良い」です。昔のmovaよりチョット良い程度。いや、大差ないかな?という感じ。
ラグチューして感じたのですが、昔ながらのFMの方が話しやすいし聞きやすいです。電波が安定していても圧縮コーデック独特の雰囲気が強く、音はコロコロしていて落ち着けないです。慣れるまでは結構疲れるかもしれない感じで、言葉の聞き取り(コールサインとか)も慣れが必要な感じ。
会話音声に特化した圧縮コーデックなので、たとえばオートバイで使った場合はバックノイズが抑止される(必要な情報から切り落とされる)ので聞きやすいとの事ですが・・・ 実際にバイクで使っている人って聞いたこと無いです。本当に居るのでしょうか? モービル運用もレピーターを聞いている限りでは遭遇していません。
携帯電話をアナログTACS(始めて手にした携帯電話は日本移動通信IDOです)からデジタル化によってPDCに切り替えたころを思い出します。その頃も、デジタルの独特の音声に慣れるまで相当な時間がかかりました。
「音はどう?」と聞かれたら、「圧縮音声独特の音質で、良いとは言えないよ。au携帯の方が全然良い感じ」と答えるでしょう。
■レピーターリンクは
一言、「メンドクセー」。山掛けすらも「めんどくせー」。
使う側の一人の意見としてですが、たとえばゾーン超えするとしても、実はどのリピーターから入るかなんて呼び出し側はあまり関係ないんですよね。特に今の時代は。それよりも重要なのは「相手」なわけでして、どのレピーターから声を出すか、どの地域に飛ばしたいのかが重要だと思うのです。だったらいっそのこと、リピーターを指定するコールサイン(RPT1)なんて「省略可」にしてしまい、アクセスできたリピーターからの応答を呼び出し側RIGで判断して自動セットしてやればすみます(そんな機能はあった気がする)。その方が楽ちんだし、始めて行く地方で運用したいときなどでも、いちいち地域とリピーターコールサインの関係を覚えておく必要は無いわけです。アナログレピーターを旅行先でアクセスするときって、とりあえず一回りワッチしてみて、アクセスできるリピーターを適当に捜してCQをだしますよね。この感覚です。
声を出したいエリアは呼び出し側が決めたいけど、たとえば1エリア一斉(レピーターゾーン一斉)とか、リピーター指定(レピーターエリア指定)とか、それこそ全国一斉とか、もっと幅広い融通を効かせた方が面白いんじゃないかと思いました。
■相手局を指定して呼び出すときは
Urに相手コールを設定するだけで、電話をかけるように繋がるくらい簡素化してしまった方が良いのでは?どうせ業務無線のMCAみたいな仕様なんだから、いっそのことフルオートでいいんじゃないかな。究極は周波数も自動設定。GPSはそのアクセスリピーターのエリア検索に使い、接続先RPT1やGW、そしてRPT2も勝手に探してリンク設定くれるくらいでも良いのでは。
■デジタルの強みって
実はアナログに敵う物は無いのです。でも、時代の流れはデジタル化。デジタル化で電波の使用効率を上げたり、新しいアプリケーション(iモードが良い例ですよね)ができるようになる。これがデジタルの利点でしょう。しかしながら現状のD-STARはどうでしょうか? 混信があればすぐにケロケロ言ってしまう。混信には非常に弱く。FMの比ではありません。急に音声が全く聞き取れない変な音になってしまいますし、思いのほか混信には弱い経験をしました。FMの用に弱肉強食というのではなく、ちょっとでも邪魔が入れば全然ダメみたいな。
本来、D-STARの様なアマチュアのメディアでは、「デジタルでどんなことができるのか」、はたまた「従来と比べて何が弱点なのか」、そして「その弱点を克服する為の技術」や、「弱点を無視できる位のアプリケーションを遊びながら考えよう」というのが本来の姿じゃないかと思います。しかし、現実はメーカーから与えられたRIGを使い、決まっている仕様のなかで操作性の悪いアプリケーションを使わざるを得ない。良くなる方法があると思っても、それを提案する場も無ければ活動も見られないし、実験すらできない。こんな印象です。なぜ誰も声を上げないのでしょうか? D-STARは良い話しか聞きませんし、Webを見ても情報が殆どありません。超マイナーなモードという感じで、極端な話、開発に関わった人たちだけで満足している(のかな?)だけで、新しい何かや楽しさを提供しているわけでもないし、模索している様子も感じられません。しかも、これら弱点についてはどこにも語られていません。(なので今回、このBlogで書いてみようと思った訳なのですが)
■狭帯域なので周波数の使用効率を上げられるというが
実はこの10KHzセパレーションだって、何年も前からSNFMで十分実現できているのです。最近のRIGにはスーパーナローに切り替えるモードがあります。だれも使っていませんが。音質は多少悪くなりますが、圧縮している訳じゃないし、SSB程帯域が狭くなるわけでもありません。
いくら帯域が狭くても、隣接する信号がとても強ければ抑圧を受けます。そして、デジタルではデータエラーが起きて音声品質が極端に落ちてしまいます。何を言っているか判らない状態にすぐに陥ります。
「占有帯域はFMの半分なので、使用効率は倍」なんていう事も聞きますが、イマドキ倍になって嬉しいって言うのも寂しい話です。携帯電話はもっと効率が良くなっていますし、3Gでは拡散技術(CDMA)を使っていますから比較になりません。
昔はアマチュアというのは通信技術の実験の場だったりしました。アマチュアで試行錯誤したことが磨き上げられて通信の世界に広がる。でも、今は逆です。しかもD-STARは一昔どころかかなり前のデジタルコードレスホンで使われていた圧縮コーデックだそうです。今でもそれがずっと使われ続けられています。新しいコーデックを開発しているという話も聞きませんし。完全に置いて行かれているという印象です。
一部ではアマチュアで拡散通信の実験をしているグループもあるようですが。
■デジタルの特性を生かすには
なぜ、携帯電話みたいに時分割多重の同時通話モードを入れなかったのだろうか? 使わないから? そういう問題ではないでしょう。使うかどうかはおいておいて、1周波数で同時通話が可能なことこそがデジタルの大きなアドバンテージだと思います。圧縮していないアナログでは絶対に出来ませんから。音声と同時にリアルタイムにデータ通信も双方向で出来ます。これだけでも何か新しいネタが生まれそうです。
■低速データ通信って
APRSをやっているので、D-PRSにも少し興味が出て弄ってみました。D-PRSは低速データ通信モードを使っています。しかし、受信できるデータは文字化けだらけで、一度もまともな文字列を受信できたことはありません。調べてみると、ECCすら付けていないし、ビタビもかけてないような。これでは意味無いと思うんです。データ通信こそデータの正確さが命。データエラーが多く発生するのが判っていれば、転送レートを犠牲にしてでもECCを増やして実用に耐えうるようエラー訂正をするのが常識だと思います。音声は多少欠落しても前後から推定できますが、データは1ビットでも欠落したら意味が全然違う物に鳴りかねませんから。
現に文字化けだらけでD-PRSは全く使い物になりません。レピーター経由でさえも文字化けが激しいのですから。ハンディ機の純正オプションにはGPSマイクがあります。VX8もありますよね。私は買っていません。まずは手持ちのGPSを繋いで試してみてからと思っていました。しかし、今ではGPSマイクに1万円以上出す気にはなれません。APRSと繋がっているようですが、D-PRSのIGATEは片方向のみでGoogleMapにアイコンが出るだけです。そう、TT3で一方的にビーコンを出しているだけと同じです。これが悪いとは言いませんが、問題はAPRS網からのメッセージを受け取るためのPathが用意されていませんし、だれも作っている様子が無いという事です。D-PRS側ではAPRSの様子を見ることも出来ません。直接波でD-STAR同士で位置情報のやりとりをするだけしか出来ないようです。
この低速データ通信を使って何か出来ないかと思って模索していたのですが、結局データエラーが激しすぎて、しかもECCもかかっていないとなったら何もやる気が起きなくなってしまいました。
■D-STARって結局どうなの?
あまりお勧めできません。何が面白いのか、結局判らずじまいです。まだ1ヶ月しか経ってないけど。
レピーターリンクを使って直接電波が届かない相手と通信できるのが唯一の利点。でも、WiRESやEcho-LINKの様に自由に設置できるノード局は無いので、相手局数という意味ではかなり少ないです。なにしろレピーターのカバーエリアで決まってしまうわけですから。
とにかくユーザが少ないので、レピーターリンクを使ってラグチューしてもあまり迷惑にはならないようです。kろえは利点かな? たまに使いたい人がいるかどうか確かめるためにブレークタイムを挟んでいれば良いでしょう。それくらいの使用率ですので。
その後ID-80も入手しました。
この1ヶ月、ワッチしたり実際にQSOしたりした感想を書いてみたいと思います。
かなり辛口になりますが、素直に感じたままを。
■音質について
「デジタルなので音がよい」と言われていますが、やはり圧縮音声。しかも、携帯電話などに使われているように「会話音声に特化した圧縮アルゴリズム」が使われているので、普通のFMと比べて違和感を感じました。確かにノイズが無く、信号強度があるれべるを超えていれば通信は安定しています。しかしながら、音質はというと、はっきり言って「携帯電話のauの方が全然良い」です。昔のmovaよりチョット良い程度。いや、大差ないかな?という感じ。
ラグチューして感じたのですが、昔ながらのFMの方が話しやすいし聞きやすいです。電波が安定していても圧縮コーデック独特の雰囲気が強く、音はコロコロしていて落ち着けないです。慣れるまでは結構疲れるかもしれない感じで、言葉の聞き取り(コールサインとか)も慣れが必要な感じ。
会話音声に特化した圧縮コーデックなので、たとえばオートバイで使った場合はバックノイズが抑止される(必要な情報から切り落とされる)ので聞きやすいとの事ですが・・・ 実際にバイクで使っている人って聞いたこと無いです。本当に居るのでしょうか? モービル運用もレピーターを聞いている限りでは遭遇していません。
携帯電話をアナログTACS(始めて手にした携帯電話は日本移動通信IDOです)からデジタル化によってPDCに切り替えたころを思い出します。その頃も、デジタルの独特の音声に慣れるまで相当な時間がかかりました。
「音はどう?」と聞かれたら、「圧縮音声独特の音質で、良いとは言えないよ。au携帯の方が全然良い感じ」と答えるでしょう。
■レピーターリンクは
一言、「メンドクセー」。山掛けすらも「めんどくせー」。
使う側の一人の意見としてですが、たとえばゾーン超えするとしても、実はどのリピーターから入るかなんて呼び出し側はあまり関係ないんですよね。特に今の時代は。それよりも重要なのは「相手」なわけでして、どのレピーターから声を出すか、どの地域に飛ばしたいのかが重要だと思うのです。だったらいっそのこと、リピーターを指定するコールサイン(RPT1)なんて「省略可」にしてしまい、アクセスできたリピーターからの応答を呼び出し側RIGで判断して自動セットしてやればすみます(そんな機能はあった気がする)。その方が楽ちんだし、始めて行く地方で運用したいときなどでも、いちいち地域とリピーターコールサインの関係を覚えておく必要は無いわけです。アナログレピーターを旅行先でアクセスするときって、とりあえず一回りワッチしてみて、アクセスできるリピーターを適当に捜してCQをだしますよね。この感覚です。
声を出したいエリアは呼び出し側が決めたいけど、たとえば1エリア一斉(レピーターゾーン一斉)とか、リピーター指定(レピーターエリア指定)とか、それこそ全国一斉とか、もっと幅広い融通を効かせた方が面白いんじゃないかと思いました。
■相手局を指定して呼び出すときは
Urに相手コールを設定するだけで、電話をかけるように繋がるくらい簡素化してしまった方が良いのでは?どうせ業務無線のMCAみたいな仕様なんだから、いっそのことフルオートでいいんじゃないかな。究極は周波数も自動設定。GPSはそのアクセスリピーターのエリア検索に使い、接続先RPT1やGW、そしてRPT2も勝手に探してリンク設定くれるくらいでも良いのでは。
■デジタルの強みって
実はアナログに敵う物は無いのです。でも、時代の流れはデジタル化。デジタル化で電波の使用効率を上げたり、新しいアプリケーション(iモードが良い例ですよね)ができるようになる。これがデジタルの利点でしょう。しかしながら現状のD-STARはどうでしょうか? 混信があればすぐにケロケロ言ってしまう。混信には非常に弱く。FMの比ではありません。急に音声が全く聞き取れない変な音になってしまいますし、思いのほか混信には弱い経験をしました。FMの用に弱肉強食というのではなく、ちょっとでも邪魔が入れば全然ダメみたいな。
本来、D-STARの様なアマチュアのメディアでは、「デジタルでどんなことができるのか」、はたまた「従来と比べて何が弱点なのか」、そして「その弱点を克服する為の技術」や、「弱点を無視できる位のアプリケーションを遊びながら考えよう」というのが本来の姿じゃないかと思います。しかし、現実はメーカーから与えられたRIGを使い、決まっている仕様のなかで操作性の悪いアプリケーションを使わざるを得ない。良くなる方法があると思っても、それを提案する場も無ければ活動も見られないし、実験すらできない。こんな印象です。なぜ誰も声を上げないのでしょうか? D-STARは良い話しか聞きませんし、Webを見ても情報が殆どありません。超マイナーなモードという感じで、極端な話、開発に関わった人たちだけで満足している(のかな?)だけで、新しい何かや楽しさを提供しているわけでもないし、模索している様子も感じられません。しかも、これら弱点についてはどこにも語られていません。(なので今回、このBlogで書いてみようと思った訳なのですが)
■狭帯域なので周波数の使用効率を上げられるというが
実はこの10KHzセパレーションだって、何年も前からSNFMで十分実現できているのです。最近のRIGにはスーパーナローに切り替えるモードがあります。だれも使っていませんが。音質は多少悪くなりますが、圧縮している訳じゃないし、SSB程帯域が狭くなるわけでもありません。
いくら帯域が狭くても、隣接する信号がとても強ければ抑圧を受けます。そして、デジタルではデータエラーが起きて音声品質が極端に落ちてしまいます。何を言っているか判らない状態にすぐに陥ります。
「占有帯域はFMの半分なので、使用効率は倍」なんていう事も聞きますが、イマドキ倍になって嬉しいって言うのも寂しい話です。携帯電話はもっと効率が良くなっていますし、3Gでは拡散技術(CDMA)を使っていますから比較になりません。
昔はアマチュアというのは通信技術の実験の場だったりしました。アマチュアで試行錯誤したことが磨き上げられて通信の世界に広がる。でも、今は逆です。しかもD-STARは一昔どころかかなり前のデジタルコードレスホンで使われていた圧縮コーデックだそうです。今でもそれがずっと使われ続けられています。新しいコーデックを開発しているという話も聞きませんし。完全に置いて行かれているという印象です。
一部ではアマチュアで拡散通信の実験をしているグループもあるようですが。
■デジタルの特性を生かすには
なぜ、携帯電話みたいに時分割多重の同時通話モードを入れなかったのだろうか? 使わないから? そういう問題ではないでしょう。使うかどうかはおいておいて、1周波数で同時通話が可能なことこそがデジタルの大きなアドバンテージだと思います。圧縮していないアナログでは絶対に出来ませんから。音声と同時にリアルタイムにデータ通信も双方向で出来ます。これだけでも何か新しいネタが生まれそうです。
■低速データ通信って
APRSをやっているので、D-PRSにも少し興味が出て弄ってみました。D-PRSは低速データ通信モードを使っています。しかし、受信できるデータは文字化けだらけで、一度もまともな文字列を受信できたことはありません。調べてみると、ECCすら付けていないし、ビタビもかけてないような。これでは意味無いと思うんです。データ通信こそデータの正確さが命。データエラーが多く発生するのが判っていれば、転送レートを犠牲にしてでもECCを増やして実用に耐えうるようエラー訂正をするのが常識だと思います。音声は多少欠落しても前後から推定できますが、データは1ビットでも欠落したら意味が全然違う物に鳴りかねませんから。
現に文字化けだらけでD-PRSは全く使い物になりません。レピーター経由でさえも文字化けが激しいのですから。ハンディ機の純正オプションにはGPSマイクがあります。VX8もありますよね。私は買っていません。まずは手持ちのGPSを繋いで試してみてからと思っていました。しかし、今ではGPSマイクに1万円以上出す気にはなれません。APRSと繋がっているようですが、D-PRSのIGATEは片方向のみでGoogleMapにアイコンが出るだけです。そう、TT3で一方的にビーコンを出しているだけと同じです。これが悪いとは言いませんが、問題はAPRS網からのメッセージを受け取るためのPathが用意されていませんし、だれも作っている様子が無いという事です。D-PRS側ではAPRSの様子を見ることも出来ません。直接波でD-STAR同士で位置情報のやりとりをするだけしか出来ないようです。
この低速データ通信を使って何か出来ないかと思って模索していたのですが、結局データエラーが激しすぎて、しかもECCもかかっていないとなったら何もやる気が起きなくなってしまいました。
■D-STARって結局どうなの?
あまりお勧めできません。何が面白いのか、結局判らずじまいです。まだ1ヶ月しか経ってないけど。
レピーターリンクを使って直接電波が届かない相手と通信できるのが唯一の利点。でも、WiRESやEcho-LINKの様に自由に設置できるノード局は無いので、相手局数という意味ではかなり少ないです。なにしろレピーターのカバーエリアで決まってしまうわけですから。
とにかくユーザが少ないので、レピーターリンクを使ってラグチューしてもあまり迷惑にはならないようです。kろえは利点かな? たまに使いたい人がいるかどうか確かめるためにブレークタイムを挟んでいれば良いでしょう。それくらいの使用率ですので。
こんにちは
D-STARについて疑問に思っていること、踏みきれないでいる欠点の内容をこれだけ言葉で表現してくれた書き込みはありませんでした。やっぱり手を出さなかったことは正解だったような気がしています。
作り手の満足度とユーザーの欲求がまったく合致していないひとつの例なのかもしれませんね。
by 7K1CPT Yama (2009-08-19 12:17)
Yamaさん、こんにちは。
読みにくい長文にお付き合いいただきありがとうございました。
載せようかどうしようか悩んだのですが、誰も言わないのはおかしい、誰も言わないんだったら利害関係の全くない自分は言ってしまった方が良いのではと思って、思いきって載せることにしました。
D-STARはお勧めできないと〆てはいますが、良いところも無いわけじゃないです。レピーターリンクは面白い試みですし、気軽に話をしたい相手がリピーターのサービスエリア居ればとっても便利な物だと思います。特にHFで遊んでいるうちらとしては。
しかし、2001年に検討を開始して2004年に稼働を開始ししたD-STARですが、それから5年を経とうと言うのにRIGはアイコムからしか出ていませんし、ユーザーも増えているとは思えない現状を見て、「どうしてこんなに普及しないのだろうか?」と疑問がわいたのです。
調べても出てこない話題、資料も判りにくいところにひっそりと置かれている、非常にクローズドな印象をもちながらも、とりあえずやってみるしかないなと思ってID-800Dを買ったのでした。
ID- 800は初期のD-STAR機ですから使いにくいのは最初から覚悟です。しかし、操作云々以前に、仕様的にとっつきにくい、ユーザフレンドリーで無いと思える節がどんどん出てきたのです。そして仕様書(と、裏事情)にたどり着いてみると疑問は晴れました。というか、ため息に変わったと言った方が正しいでしょうか。そんな感じです。
D-STAR RIGを買ったことに対しては後悔していません。一つはこういった知られざる現状を体験できたことです。アイコム東京で行われたD-STARフェアに行って、社員(技術営業?)の方といろいろなお話をしました。しかし、感じたのは「判ってるけど、それを言わないでくれ」みたいな応答。一生懸命、D-STARの応用や利点を説いていました。すべて、「それってさ・・・」というような内容でしたが。
「作り手の満足度とユーザーの欲求がまったく合致していない」まさにこれです。この言葉もそのまま書こうと思ったのですが、あまりにもストレートすぎるので削除して掲載しました。これはD-STARに限ったことで無く、最近の製品全てに言えることじゃないかと感じています。「開発者や設計者が良いと思ってもユーザが良いと思うとは限らないし、むしろ、逆の評価をされると思った方が良い」。私は製品開発をしながら、こういう事をいつも考えています。でも、なかなかそれが実践できない。実は耳の痛い話なのですが・・・
D-STARで検索してみても、普通のサイトには不思議と良いことしか書いてありません。そして、使い方とかの解説(とういうか、殆ど攻略本)はあっても、提案をしているようなものは皆無です。不思議ですよね。
とっても使いにくく煩雑な仕様。これを克服するのを喜びに感じているようでは本末転倒ですよね。私が今D-STARを弄っているのは、それこそ「買ってしまったからには悔しいから攻略してやるぞ」みたいな感覚になっているのかも知れません。(苦笑)
興味がありましたらRIGをお貸しします。変更申請出して使ってみてください。
アイボール時でしたらゲストオペで実際にQSOしてみてください。
放り投げたくなると思いますから。(でも、本当に投げないでね :)
私、大抵の電気製品は買ったその日にマニュアルを見るだけで大体使いこなせるようになっています。しかし、こいつだけは1ヶ月たった今でもマニュアルを手放せません。あの分厚いマニュアルを。
by sawada (2009-08-19 14:23)
ボキのしたいこと
1、FMで普通の見通し交信(144、430できたら1200も)
2、レピータでもNET経由でも良いから特定の北海道のLEOさんと
長話したい。
3、1200等で、DDでインターネットに繋ぎたい。
(要は、携帯の繋がらないとこで NETに繋ぎたい)
4、腰に無線機、頭にBTヘッドセット 送受は PTTスイッチ
出力端子があり、その端子にスイッチつなげば簡単に
送信できる。(VOXでも使うけど 強制的にスイッチで
送信したい場合も)
5、GPSはあったらあったで遊ぶかも。(無くてもOK)
なんでこんな簡単な事がHAM無線で できないのかね??
携帯の世界はほぼ上記のことはできる。
携帯はお金がかかるから、無線機で代わりがしたのよね。
技術的には簡単でしょ?携帯でできるのだから。。
アマチュア無線は 3世代位遅れているんですね?
by MasaP (2009-08-19 18:57)
私に言われても困るのだが・・・(笑)
無いものは自分で作るのがアマチュアだよ。
作ってみたら?
さて、何が必要か考えてみようか。
by sawada (2009-08-19 19:14)
お金。インフラでちゅ。一番は。
by まさぴー (2009-08-19 20:04)
sawadaさん こんばんは
読みにくくはなかったですよ。読み進めるうちに「うんうん」とうなずいている自分がいました。
VX-8とD-STARハンディ機を天秤にかけて、使ってみたい機能が多そうだなぁと思ったのがVX-8でした。もっともVX-8にも「余計なお世話」が多いような気もしますけど・・・まだまだ使いこなせていません。
「作り手の満足度と・・・」は今に始まったことではありませんし、アマチュア機だけでなく家電からプロ用機器まで幅広い範囲でありますね。世の中はデジタル化の波が大きいですし、しかたのないことだと思いますが、デジタルだけを売り文句にしている営業の仕方に出会うといっさい信用できなくなってきています。一番ひどいと思ったのはカメラのデジタルズームかな?画質が落ちることは一言も口にしないで売り文句にしていたんだから・・・
放送業務機器は2011年が過ぎてもデジアナ混在のなかでトラブルに苦労し続けると思います。ユーザーの使い方と設計者の理想はいつの時代もずれていますからね。もっとも一番良くないのは不景気の波が大きくて機器に投資する資金が稼げないところかもしれません。
by 7K1CPT Yama (2009-08-19 22:20)
いろいろと勝手なことを書いてしまいましたが、私は反icom派というわけではありませんです。どちらかといえば好きな方で、最初にHFと6mの楽しさを教えてくれたのはicomのリグでしたし、V/UHFのリグも大切にしています。今、手に入れたいリグもIC-911が先頭にありますし、icomさんには頑張ってほしいと思っています。ただ、デジタルはどうかなぁという感じですね。
by 7K1CPT Yama (2009-08-20 09:27)
勝手なことを言える人って貴重だと思います。私なんか言いすぎですが。
調べてみると、D-STARはアイコムが開発したのではなく、JARLがシステム検討から全てを行い、その製品化(具体化)をアイコムが行ったということみたいです。製品化の要求仕様書のツメがあまかったのでしょうか。企画段階に問題ありと、私は評価しています。逆に、責められる筋合いの無いアイコムはかわいそうなくらい。
※このBlog、中の人も見ているようです(IC911の修理で判明)
アプリケーションとしての面白さはVX8>ID92かもしれません。確かにVX8もダメダメなところもたくさんありますが。(早く直してくれ~)
ようはユーザが求めるものが出来るかどうか、これだけですよね。VX8は口がふさがっていて残念なところがあります。
放送業界も大変でしょう。厚木(知る人ぞ知る 笑)から離れて久しいのですが、規模が半端じゃないだけにメーカーも局も2011に向けてしっちゃかめっちゃかでしょう。小さな制作会社は今でもデジベタどころかベーカムSPでしょうし。
そんな私、まだまだしばらくは「アナロ熊」らぶ。(笑)
→地デジ貯金中
by sawada (2009-08-20 10:01)
や、参考になりました。
先月4アマ取ったばかりで、従免も来てないけど、買おうかどうか迷ったんだよね。ネットの噂では良い話を全く聞かなかったので、ほんとどうしたものかとおもったんだ。
否定的な事を記名で書くのって難しいよね。根拠を持たずに書いたら、ただの誹謗中傷になってしまう。根拠を持つ為には、実際に機材をそろえて運用してみるしかないわけで、簡単なことではないですよ。
さてD-STARもあきらめた所で、HF帯のリグを仕入れる事でも、真剣に検討してみますか。
by 甕星 (2009-08-28 17:50)
HFの入門機としてはFT-897Dが使いやすかったです。
でも、4アマでHFは10Wしか出せないので、10W買ってもけっこう辛いかもしれません。
3アマまでアップグレードしてからHFに手を出すことをお勧めします。講習会でも国試一発でも難しくないですから。
50Wあると海外とのQSOも十分楽しめます。私もしばらくは50Wで楽しんでいましたから。
V/Uは4アマでも20Wだせますからかなり楽しめます。
HFは3アマ以上で、4アマはV/Uで遊ぶのが楽しめるコツだと思います。
3アマとってCWも覚えると、楽しさがものすごく広がります。私も50W CWで「結構飛ぶなー しばらくはこれで十分かも」と思ったくらいです。
是非ともこの勢いで3アマ取ってCWの世界も覗いてみてください。
by sawada (2009-08-28 23:28)
>なぜ、携帯電話みたいに時分割多重の同時通話モードを入れなかったのだろうか?
これはアマチュア無線という特性上、電波法に引っかかるから出来ないのです。TDMAやCDMAは特定の相手との通信には優れていますが不特定多数との通信には不得意でいわゆる秘話(暗号)通信とみなされるからです。実際に郵政省に実験の申請をお願いしたところ暗号通信になるから許可出来ないと却下されたそうです。私はID-92を使っていますが今のところDPRSで文字化けはありません。もちろんある程度の電界での話ですが。折角の二波同時受信出来る無線機の1バンドをAPRS用に割り当てるのも勿体無いので、APRSはVX-8Dを使っています。確かにGPRSもI-GATEは一方通行ですね。直接のやりとりであれば見えるだけに残念です。I-GATE機能を改良して欲しいですね。APRSもGPRSも両方共堪能したい人はIC-2820を使っている人が多いとか。ただ、ガーミンの信号を放り込んでID-92でAPRSを楽しんでいる人はいますね。まだまだ発展途上のD-STARなので一応将来を楽しみにしています。
by furufuru (2010-07-14 13:24)