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バッテリー充電器 [アマチュア無線(自作)]

シールドバッテリーの充電器を変えました。

ハイブリッドソーラーシステムの夜間補充電用には市販のバッテリーチャージャーを使っていましたが、なんとなく入れ替えてみました。なんか、ジージーうるさいんです。
使用したのは15V/10Aのスイッチング電源ユニットです。(工業用、組み込み用です)

charger.gif

電源ユニットにはこの回路が間に入ります。
同じ回路が2個パラになっているのは、抵抗とダイオードの定格マージンを考慮したため。
ダイオードは秋月で入手したファーストリカバリーダイオードの5Aのもの。ここにファーストリカバリーを使う意味は無いのですが、安価で5A容量のはコレが手に入ったので採用しただけです。

ダイオードが必要な理由は電源側の問題です。大丈夫な物もあるのですが、電源OFF時に出力端子に電圧が加わっていると、電源ONしても起動しない物があるからです。ダイオードにより、バッテリーから電源に逆流しないようにしています。このダイオードの存在が計算を厄介な物にしています。ダイオードは流す電流によって電圧降下が変わりますし、使う物によってその特性にも違いがあります。

スイッチング電源の電圧はこのように計算しました。
出力電圧をこの電圧に合わせます。

 14.7 + 0.75 = 15.45V

0.75Vはダイオードに1A流したときの電圧降下です。充電末期での電流を1Aと想定しました。
14.7Vはサイクルユースでの充電電圧に合わせるためこの値になりました。

抵抗値はこのように計算しました。
充電初期は大きな電流が流れますから、電流制限をしてやります。これは電源を守るのもありますが、バッテリーを守るという意味合いが大きいです。バッテリーの充電仕様でも規定されています。

 { (15.45 - 1.25 ) - 10.5 } / 5 = 0.74Ω

1.25Vは5A流したときのダイオードにの電圧降下です。
※実際はパラで使うのので1個あたり2.5Aしか流さないから、もう少し低い(1V位)です。
10.5はバッテリーの放電終止電圧、つまり空っぽの時で、一番電流が流れる条件です。
5は初期充電電流。バッテリー容量の0.25倍(0.25Cと表現します)が一般的です。容量は20Ahを想定。

このとき抵抗で消費される電力は、

 { ( 15.45 - 1.25 ) - 10.5 } * 5 = 18.5W

20Wの抵抗をパラにしているのは、安全率を50%で考慮したからです。
1.5Ω 20Wをパラにして、0.75Ω 40Wとして使っています。

回路図中、中間を結んでいないのはダイオードの特性ばらつきを抵抗で吸収させるためです。ダイオードも定格5Aとぎりぎりですから、半分ずつ流してやるため。単純にパラにすると、電圧降下のばらつきにより、電流がアンバランスになり、片方にばかり電流が流れるような状態が起きます。このバランス取りに電流制限に使った抵抗でやらせてやるというわけです。

設計値はここまで。
実際の状態に合わせて検算します。

ダイオードに流れる電流は、それぞれ最大で2.5A程度を想定しているので、電圧降下は当初の計算値ではなく2.5Aです。2.5A時の電圧降下はデータシートから約1Vと読めましたので、採用した定数でどうなるのか再計算してみます。

 { (15.45 - 1.0 ) - 10.5 } / 0.75 = 5.2A

初期電流は少し多くなります。
実際に使っているバッテリーは22Ahなので、この0.25Cというと5.5Aですから、少し少なめかなという値です。
許容範囲でしょう。

ということで、部品の入手性(計算値ぴったりの物は無い)も考慮して、最初の定数でいくことにしました。


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